ハリウッドセレブが1ヶ月で何キロのダイエットに成功した、という話題は事欠きません。
映画の役作りのために何キロ太ってまた元に戻した、というネタは芸能ニュースになるくらいです。
このように、役者本人が体重を調整してイメージ通りの体型を作り上げ、映画やドラマの撮影に挑むことは少なくありません。
一方で、どうしても1日でほっそりした体型と豊満な体型の2タイプを撮影したいという場合も往々にしてあります。
急激な体型の変化は体にとっても毒でしか無く、美しい体型を維持したいという女性の心理もあります。
さらに、忙しい役者ともなれば1つの作品のために他の作品を犠牲にして体型を変える行為はもはや規律違反です。
そのような場合に用いられるのが、特殊造型・特殊メイクです。
体型を変化させる場合は体ごと変化させる必要があるため、特殊造型のスーツが重要です。
ほっそりした人を太らせるという体型の変化が最も多いケースと思われますが、
人間の体は一人に一つ必ず与えられているモノであり、不自然なところがあれば顕著に分かってしまいます。
服を着た状態で肥満体型を表現するならまだそこまでの精巧さは必要ありませんが、
水着や下着など素肌を晒すようなシーンではリアリティのある質感が求められます。
多くの視聴者は人物の表情を見るために顔に注目するため、顔の特殊メイクももちろん大切ですが、
物語にリアリティを出すためには体型にもリアルさが求められているのです。
人は、体型が変われば顔の作りも変わるものです。
そのため、特殊造型でリアリティのある肥満体型を造りあげたら、
それに見合う特殊メイクを施す必要があります。
顔にどのように脂肪が付くのかを良く研究し、不自然にならないように太らせていきます。
二重あごや頬、目の落ち込み具合などに加え、首にも特殊メイクを施します。
さらに、肥満体型ならではの発汗具合を表現したり、肌の張りもメイクで表現させれば、
特殊造型と特殊メイクが一体となった一人の人物が完成します。
体型を変える特殊造型・特殊メイクは映画やドラマなどのストーリーが
充実している作品はもちろん、インパクトの強さからCMやポスターなどでも良く用いられます。
有名な俳優やタレントが特殊造型・特殊メイクによって全く違う一面を見せている
という話題性は非常に強いものです。
話題性があればメディアでも多く取り上げられ、作品や商品の宣伝にも貢献することでしょう。